キッズプレート、パスタおかわり

プログラミングやデジモノについてあれこれ
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2006.04.02 13:32|カテゴリ:エッセイコメント(0)

ジュース事件


 小学校の修学旅行での出来事である。私達は一日目のホテルについた。旅館ではない。ホテルなのだ。これが凄いかどうかはわからないが当時の私は、
「大分市もふんぱつしたなぁ。」
 などと思っていた。しかし、ふんぱつしたのは父である。大分市は場所を決定したにすぎない、そう考えると大分市が、
「よしっ、ヨーロッパへいこう。」
 と決めたら、旅行先はヨーロッパになるのだろうか、しかしきっと、野宿であろう。私は雨風しのげるレベルでよかったと一人で、
「あぁ、私はなんと幸せ者だろう世間のどこかには雨風しのげず食べ物もろくにない人もいるのに。」
 と幸せを噛みしめながら、心はアフリカの難民キャンプに飛んでいた。
「ちょっと。」
「はて?アフリカから私を日本に呼び戻したのは誰だ。」
 ボンちゃんである。アッちゃんも私を心配そうに見ていた。
「なんでもない、なんでもない、ちょっとアフリカがね。」
「アフリカ?。」
 ますます、私が心配になったようである。
 前述の田舎シリーズに書いてあったとおり、私達は5人しかいない。男3人女2人である。昔は男女の数は逆だったのだが、いろいろあってこうなった。しかし、修学旅行は他の学校と一緒に行くので全体的に見ればにぎやかである。ガチャガチャ騒がしい食事が終わり、自由時間である。私達5人は仲が良い、当然と言えば当然である。なんてったってたったの5人しかいない、喧嘩のしようもない人数である。担任も3年生の時から一緒である。しかも、この担任の岡本先生、バスケットボール部顧問もやっていた。私達全員バスケ部である。担任と私達、計6人は家族と暮らす時間よりも、この6人で暮らす時間のほうが断然長い、まさに人類みな兄弟を地で走る集団である。
 そういう訳で夜はみんなでドンチャン騒ぎをしようということになった。当然アルコールはなしである。ジュースとお菓子を大量に買い占め私達は一つの部屋に集まって騒いでいた。岡本先生は会議があるらしく、少し遅れるとのことであった。私達5人+保健の中山先生(カイロを詰めていた先生ではない)はヘラヘラと騒いではお菓子をバリバリ食べるという小学生にとってはこの世の春、
「もう、よは満足じゃ。」
 と言いたくなる状態をおうかしていた。ジュースもお菓子も尽き、みんな全ての情熱を雑談に傾け始めたころ、岡本先生がやってきた。この岡本先生の登場でますます室内は盛り上がり怪しい雰囲気になった。ヘラヘラした雰囲気からヘラヘッヘにレベルアップである。
「よしっ、ジュースをおごってやろう。」
 岡本先生の発言に一堂色めきたった。今考えるとたいしたことない。人数はたったの7人である。しかし、私達は大喜びし、早速男子3人で買いに行くことになった。
 しかし、なぜホテル等の中はジュースが高いのであろうか、当時ジュースはまだ100円だったがホテルの中は150円である。「人の足もとを見るようなことをしやがって。」私はいつもそう思っていた。「悔しかったら外に出て買ってくれば、ただし何処にもないけどアッハッハ。」と言うホテルの支配人の顔が目に浮かぶようである。
 とまぁそういう訳で、100円のパックジュースを買うことに決めた私達は先生から700円をもらうとジュース売り場に直行した。
「ちょっとちょっと、僕にお金、持たして。」
 アッちゃんである。この少年、いい奴なのだがなにせたよりない。私とボンちゃんは悩んだ。「うーん、アッちゃんにお金を持たしていいものだろうか・・・」本当に悩んだ。その結果、
「じゃあ、半分だけな。」
 半分だろうが全部だろうが変わりない。残りの半分は私が持ち1階のフロアについた。
「えーと、あったあった。」
 自動販売機を見つけた私達は早速パックジュースを買い始めた。私が順調にパックジュースを買っていると、
「ちょいちょい、これ100円だけで出るかな。」
 アッちゃんが隣にある150円の自動販売機を指さしてそう言った。
「出るわけないじゃん。」
 私がそういうと「いや、やってみなければわからない。」といった感じの顔をするアッちゃんがいる。私はまじでするかもと思いながらガチャコンと出てきたパックジュースを拾った。その時である。
「ガチャ。」
 お金を入れる音がした。隣の販売機である。見るとそこには、「ヒッヒッヒ。」と笑いながらボタンを押すアッちゃんがいる。
『ピッ』
「おっ出るか。」
 一瞬三人とも、そう思った。出ない、当然である。私とボンちゃんは一瞬でも出ると思った自分を恥じながらおもむろに次のパックジュースを買おうとした。
「出ない。」
 隣でアッちゃんの声がする。当然である。
「出るわけなかろう。」
 と言って振り向いた私の目に映った物は、顔面蒼白で返却レバーを押さえているアッちゃんだった。

「どうした。」
「ガチャガチャガチャガチャ。」
 アッちゃんは必死で返却レバーを押さえていた。
「お金がでてこない。」
「なにっ。」
 私とボンちゃんで返却レバーを押してみたがやはりだめである。
「どうしよう。」
 アッちゃんの顔はますます白くなった。やはりやってくれた、予想通りの展開である。なにかするであろうと私もボンちゃんも思っていたのだ。三人で必死で返却レバーを押してみたが100円は出てこない。
「カムバッーク、100円。」
 三人の心はただそれだけを願っていた。
「何してんの。」
 んっ、必死で返却レバーを押さえる小学生3人を不思議に思ったのか、近くの椅子に座っていた、大学生風のお兄ちゃんが語りかけてきた。右手にはヤクルトを持っている。私たちは「150円のジュースが100円で買えるか試したら100円が出てこなくなった。」というおもいきりバカげたアッちゃんの行動を大学生に暴露し「どうやったらお金が出てくるだろう。」と相談した。
「なぁんだ、それなら簡単、簡単、俺に任せろ。」
 と、お兄ちゃんは言うじゃないか、私は「おぉ、なんと凄い人がこの世にはいるのだろう三人よった文殊の知恵をこの人は一人で越えるのだ、地獄に仏とはよく言ったものだ。」と思いながら指示を仰いだ。
「もう一枚100円入れて。」
 私たちは仏様の言う通りに100円をもう一枚いれた。
「でっ、どれを買おうとしたの。」
「これっ。」
 アッちゃんが指さした。
「押してみな。」
『ピッ、ガチャン、チャリーン』
「ほら出た、それじゃ、あっこれ捨てといて。」
 そう言うとヤクルトのカスを置いて仏様は去っていった。私たちは呆然とした。
「なんだ、あいつは・・・。」
 仏様がもたらした結果は、150円のジュースと50円玉とヤクルトのカスである。アッちゃんもボンちゃんもほぼ放心状態になった。
「仏様でも文殊の知恵を越える凄い人でもない、ただのバカな大学生だ、いや、きっとあの頭なら大学に合格していないだろう、高校にもいってないプー太郎かもしれない、あぁ、なんてバカな奴に相談してしまったのだろう。」
 私の後悔はつのるばかりである。
 結局消えていったお金はアッちゃんのせいになり、アッちゃんの財布からヒラヒラと遊覧飛行をするのであった。

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